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第80話 穀物自給率28パーセントの恐怖!

 民党と官僚の馬鹿さ加減にはいい加減にウンザリだが、「穀物自給率」を28パーセントに落とす政策が、いかに国の自殺行為かは、地球温暖化と、エタノール需要による世界的食糧難の状況から明確である。

 穀物自給率28パーセントは、世界173カ国中124番目(2002年)で、今年はもっと下がる。

 「食物自給率」の面でも、既に日本は40パーセントを切っている。野菜などが含まれるため、40パーセント台になっているだけだ。それでも国家存続のボーダーライン、70~75パーセントの半分近いという危うさだ。

 歴史的大干ばつで喘ぐオーストラリアは、最近まで食物自給率265パーセントを誇っていた。そのため、小麦やトウモロコシを日本に大量輸出できたのだが、今年からそうはいかない。

 案の定、小手先しか考えない政府自民党などは、「バター」が店頭から消えて初めて出した指示が、なんと「畜産関連業者にバターを沢山製造するようにと指示を出しました」という。 あの連中は馬鹿なのか!

 少し前、牛乳が多いと乳牛を大量処分させ、頭数制限を定めた挙句、その舌の根も乾かぬうちに、今度はバターが無いで大量増産せよという。

 インドやタイは、米の海外への輸出を禁止した。結果、フィリピンでは異常な米不足に陥り、大勢の人が朝早くから米の買出しに走っている

 これを対岸の火事とするべきではない。明らかに“世界的食糧危機”の前触れなのだ。ところが、日本人の殆どはアメリカが付いているので何とかなると高をくくって生活をしている。まるで「蟻とキリギリス」のキリギリスだ。

 世界はそんな甘くはない。どこの国が自国民よりも他国民を優先するのか?

 事実、前年まで、アメリカの食料自給率は 127パーセントだったが、ハゲタカ・ファンドの投機対象となったエタノールへの転化により、一挙に下落。今年、アメリカ国内でも、小麦とトウモロコシが一気に不足状態に陥り、食料品が30パーセントも値上がりして、アメリカ人の台所を直撃している。

 そんな中、日本は国を挙げて自民党主導で道路作りに専念中である・・・・・この国の人間は馬鹿なのか?

 インドの食料自給率は107パーセントだが、それでも将来を見越して穀物輸出を禁止した。フランス は121パーセント、 ロシア は106パーセント、戦後何かにつけて日本と比較されるドイツ は99パーセントで、危機管理能力と先見の明は流石である。

 国が馬鹿なら、一緒に付いて行く日本人はさらに馬鹿である。国は都合が悪くなると自己責任を押し付けてくる。ならば、今の段階から国など無視し、“自己防衛”に入るしかない。

 そのための具体策は、次回、詳細に報告する。 [つづく]

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