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2008年6月の2件の記事

第83話 穀物自給率28パーセントの恐怖/4

 策政治の結果として、無駄な道路と、作らなくてもいい新幹線を延々と造り続けるしか能がない自民党は、腰巾着の公明党(創価学会)と一緒に、今になって初めて「食糧増産計画」を提案するという。

 それも、これから考える段階のため、実際に具体化するのは、早くても10年先という情けなさだ。それも、机上の空論しかない官僚に“丸投げ”なため、「後期高齢者保険制度」のように、トンでもない計画が出来上がるのは歴然で、自民党と公明党では失敗するのは目に見えている。

 今や破滅状態の「年金制度」でさえ、「百年安心」と豪語していた連中である。「骨太」も実際は“骨折状態”だったし、“複雑骨折”すぎて骨をつなぐこともできない。要は口先だけの連中なのだ。

 長期支配で性根まで腐り切った自民党を、日本人は延々と選び続けた。その結果がこれだ。そのツケは日本人が“連帯責任”で被ることになるのは当然で、それが「自由」と「責任」の因果関係である。

 といっても、自民党と創価学会の泥舟日本で水死するのは馬鹿げている。 溺れ死ぬのは自民党議員、自民党員、自民党支持者、創価学会員だけで十分だろう。

 そこで今回、日本人にとって欠かせない「」の保存法について提案したい。同じ体積のパンでは量は足らないし保存も利かない。

 そこで、数年前に話題になった「無洗米」について論ずることにする。当初、米を水で洗わない“手抜き米”と世間から揶揄されたが、実際は、災害時に貴重な水を、最小限で炊ける利点がある。普通の米では米を研ぐ際に水が無駄に使われるからだ。

 無洗米は、銘柄(コシヒカリ・ササニシキ等々)を選ぶこともできるし、胚芽米もあり、詳細は「特定非営利活動法人・全国無洗米協会」にアクセスすると分かる。

http://www.musenmai.com/index.php

 最近ではネット通販取扱店も増え、協会所属の店が受け付けている。(アドレスは協会サイトに記載)ダースやグロス単位で注文すると、安くしてくれる所もあるので交渉するといい。

 さらに、「真空米」にすれば長期保存が可能なため、賞味期限(5年間)は保存が可能だが、賞味を無視すれば、10年~20年は保存可能である。真空米の場合、無洗米でなくても「常備米」としてネットで様々販売されているので、真空米で検索すればいい。

 無洗米に限らず、古くなった真空米は、雑炊、オジヤ、オカユにすれば新米と全く変わらぬ味で結構美味い。要は金をかけた分だけ後で食べるため、損は無いということだ。

 一旦、食糧危機になれば、米の値段は今年のアメリカのパンやトウモロコシのように、30~50パーセント一気に跳ね上がり、禿鷹ファンドによって、ガソリンと全く同じ状況に陥り、最後は青天井となる。結果、米が買えなくなるのだ。

 リストラが当然のご時勢、職を失っても我が家に米が1~3年分あれば、家長としても主婦としても安心できる。米だけでも十分あれば、次の職捜しにチャレンジする余裕もでき、自殺するほど追い詰められることもないだろう

 真空パックの米は石のように硬い。針で穴を開ければサラサラに戻るが、これを足に落としたら大変だ。一袋5キロ入りの場合、1箱3段積みで送られてくるので15キロの重さになる。そのため運ぶ際は注意が必要で、フリーズドライのようにはいかない。

 同じ箱ならけっこうな高さまで積める。常備米の量は家族編成にもよるが、非常時なので一人2食と計算し、1日に食べる米を茶碗2膳強、つまり約1合だ。「1合=約150グラム」なので、10日で1・5キロ、1カ月で4・5キロの計算になる。つまり15キロ1箱の真空米なら3カ月強は食いつなげることになる。1年なら4箱、3年なら12箱あれば米だけは確保できる

 筆者は、特殊加工で無洗米の真空パックを製造する東北の米屋から直接購入したが、次回は、そこを含めて常備米についてもう少し語ることにする。[つづく]

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第82話 穀物自給率28パーセントの恐怖/3

 回は、半農や農家の子息、あるいはこれから注目を浴びる農業に転職したい方に対し、幾つかの提案を述べさせていただいた。が、それらはあくまで近未来の日本で起きるはずの“飢餓状況”に対する準備の意味である。

 勿論、これから活発化する穀物のエタノール化や、食料政策の失敗からくる穀物・野菜類の値上げによる収入も含んでいる。が、最大の目的はあくまでも「食料確保」だ。それも、最低でも“3年”の食料を確保することである。

 一般的に、大地震や巨大台風などの突発的災害を前提とした個人貯蔵分は“3日分”とされている。が、それはあくまで災害時に交通が遮断されたり、火災などで援助が滞ることを想定とした“つなぎ”の意味だ。

 しかし、ここでいうのは違う。世界的な飢餓状況に備える意味の食糧確保である。

 今回、農業に携わりたくても携われない殆どの人を対象にした食糧確保の提案をしたい。が、これには相当決断力が必要で、優先順位も入れ替えねば達成は困難である。

 しかし、金をかけた分は無駄にならない。どうせ食べるため損をしないのだ

 かといって、「缶詰貯蔵」では考え物である。日本の缶詰は“汁物”が殆どなので、長期貯蔵は不向きで、味も落ちるし、内側から缶が錆びてくる。まして汁物のため、量がかさむと“重い”のが難点である。

 最も適する缶詰は、内容物が多く、軽く、缶も錆びないことだ。そんな都合のいい缶詰が存在するのかというと、それが存在する。NASAが開発した“ドライフーズ(フリーズドライ)”である!!

 瞬間乾燥で水分だけを飛ばすため、栄養価は殆ど変わらず、水気が抜けた分だけ軽く、縮むため多くの量を1缶に詰め込める。汁物でないため軽く、内側から錆びたりることもない。

 戻す場合は水を加えるだけ。調理の際に暖めればすむ。保存期間は大体25年だが、ドライフーズが生まれてから25年を超えたものがあまり無いため、実質、缶が腐食しない限りは保存が利くものと考えていい。

 メーカーはアメリカの「マウンテンハウス社」。日本では「株式会社セイエンタプライズ」がサバイバルフーズの代理店として販売している。

http://www.sei-inc.co.jp/

 大型缶から小型缶まであるが、アメリカから個人輸入もできる。マウンテンハウス社の製品は種類が豊富だが、狂牛病の関係で輸入できるのはビーフ以外のチキン、ポーク、野菜類に限られる。

http://www.mountainhouse.com/index.cfm

 たとえば、ダースやグロス単位で購入する場合、船便に指定するほうがいい。航空便だと下手をすれば製品と同じ金額がかかってしまう。

 大型缶の「ベジタブル・シチュー」1缶を例にすると、1缶で20食分が圧縮されている。1日2食なら一人1缶で10日生きることが出来る。種類を様々増やした場合、単純計算で一人の1年分は40缶弱ですむ。3年なら120缶弱だ。

 都会のワンルームマンションで120缶は相当努力が必要だが、一戸建て家屋なら1部屋を倉庫に確保するだけで3年分が確保される

 貴方が地方に住んでいる場合、自宅または近所に「井戸」があれば水は確保できるが、できるだけ深い井戸の方がいい。多くの場合、大きな地震が起きた近辺の地下水は泥で濁るからだ。川や湖があれば、大干ばつでも来ない限り水は確保できるが、サバイバルグッズの「濾過装置」がある方がいい。

 「インスタント食品」や「レトルト食品」は、短期間保存には適しても長期保存には適さない。経験上、長期保存はドライフーズ缶に勝るものはない。

 次回は、貯蔵米についてお話したい。[つづく]

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