« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月の3件の記事

第91話/日本の平和主義は偽物!

 本がもし「太平洋戦争」に勝っていたら、いや、少なくとも途中で敗戦を免れていたら、今のように「戦争はしない方がいい!」という日本人で溢れていただろうか?  

 今のアメリカやロシアのように、「武力で諸外国を威圧する行為は国際法上認められている」という国になっていた可能性が高い。勿論、「戦争=悪!」と叫ぶ人間が今の日本のように絶対的多数になっていたとは思えない。

 それでも、日本に平和主義が浸透したので良かった・・・・というと、そう単純な話ではない。平和とは、お題目を唱えていればやってくるものではないからだ。

 たとえば、「危機管理」の面から言わせていただくと、いつも最悪のケースを想定するのが危機管理である。これが完全欠落しているため、日本人の多くは危機管理が無駄になると不平を言ったり嘲笑したりする。危機管理の最大の成果が、事件を起きないようにするという常識を全く理解していないのだ。

 今の日本人にこういう質問をしてみよう。外国(中国やロシア等)が、ある日突然、日本に侵攻してきたらどうするか?そう聞くと、多くは「そんなことはあり得ない」と簡単に答える。危機管理能力の完全な欠落である。

 それでも侵略してきたらと聞くと、「アメリカ軍がいるので大丈夫」と答える。まるで他人事の“他力本願”である。さも空気のあるのが当然と言わんばかりだ。

 しかし、その頃のアメリカが「日米安保条約」を一方的に破棄し、モンロー主義のようにアメリカ国内に閉じこもる政策に転じていたらどうなるかと聞くと、「その時は逃げる」という。日本中を逃げ回る意味らしいが、それでも最終的に追い詰められたらどうすると聞くと「手を上げて降伏する」という。それは戦争をしない表れを意味し、立派な行為らしい。が、それは単に自分の命が惜しいだけの詭弁ということだろう。

 では最終的に何処へ逃げるかと聞くと、ほとんどは「アメリカへ」と答える。なぜと聞くと「日本とアメリカは友好国だから」と答える。ところが、アメリカに限らず、世界は「外交的パワーバランス」で動くのが常識である。アメリカと当の侵略国が友好関係か、それに近い外交関係を結んでいたら、日本人の勝手な思いなど簡単に吹き飛んでしまうだろう。

 同様のことは先の戦争末期にも起きており、日本が仲介の労をとってくれると信じたロシアは、「ヤルタ会談」でとっくにアメリカと手を組んでいた。結果、ロシアの一方的侵攻が開始された。

 つまり、ほとんどの日本人の平和感とはこの程度で、少し突っ込むと、とたんに答えに窮する。最悪のケースを全く考えない国民性ということだ。

 たとえば条約だが、一方的に破棄されるのは古今東西当たり前で、国際的に言えば、「条約は破棄されるために存在する」というのが常識だ。結ぶ方が結ばないよりマシという程度が条約と思う方がいい。

 それが国際的パワーバランスにおける危機管理の基本だが、ほとんどの日本人にはそれが全く欠落している。

 もっとハッキリ言えば、日本人は戦争に負けたから平和論者になっただけである

 勝っていたら終戦記念日は「戦勝記念日」となり、毎年、提灯行列を組んで戦勝祝いでもちきりになっていただろう。

 誤解の無いように申し上げておくが、私は「平和論者」である。平和な時代だから、私は漫画も描けるし小説も書ける。戦争になれば、そんな悠長なことなどしていられなくなる。それでは私が困るのだ。

 しかし、多くの日本人特有の曖昧な平和論ではない。たとえ些細なレベルであっても外国から不当な“侵略”を受けた場合、私は黙っている気は毛頭ない。平和平和と綺麗ごとのお経を唱えているだけで、平和が世界の何処かから、あるいは天から降ってくるとは思わないということである。

 平和とは、努力しなければ得られないものだ。その点、今の日本の平和主義は薄氷の上に建てられた高層建築のようで、何かあればたちまち崩壊する妄想である。

 戦争がなぜ悪いかと聞くと、ほとんどの日本人は「人が死ぬからだ!」と答える。それはそれで事実だし、間違ってはいない。しかし、間違ってはいないということは、イコールで正しい意味ではない。

 死は誰でも怖いはずだ。が、インドでは、死を期しても平和主義だけで侵略者(イギリス)から独立を勝ち得た大勢の人々がいた。その筆頭がマハトマ・ガンジーである。彼等は、平和を貫くため死を乗り越える強い信念があった。実際、幼児を含む無数の人々がイギリス軍の一方的な攻撃に倒れて世を去っている。

 「人が死ぬ戦争=悪!」は世界では通用しない。世界には死より大事なもの、つまり、人の信念や思想、あるいは信仰が存在するからである。今の日本人にはそれが全く無いに等しい。にもかかわらず、平和のお題目だけで世界を納得させようとしている。

 中身(精神)の無い“無神論者”の平和主義など、所詮、自分の命が惜しいだけの、極めてこの世的な「ペシニズム無主義)」が基本になっている。「死ねば全てがお終い!!」と心の何処かで思っているということである。

 そんな日本人の“似非平和主義”など国際的に通用するはずがなく、背後にアメリカ軍の武器に守られた、自己満足と世界はとっくに見抜いている。

 世界の圧倒的大多数を占める、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教、仏教(日本は葬式仏教で本当の仏教国ではないので念のため)、ユダヤ教、拝火教、等々の人たちに対し、「戦争で死ねば全てが終わりです!だから人の主義、思想、イデオロギー、宗教を守るような戦争など無意味です!」と言っている。

|

■第90話/終戦記念日

 よいよ「8月15日」が近づいてきた。今の学生や若者に8月15日が何の日か尋ねても、おそらく「終戦記念日」と答えられる者は稀であろう。

 これは、日本政府が、国民に対し、過去の戦争の歴史的清算を一度もしてこなかったことが原因である。国民を巻き込む大戦争を起しておきながら、後は知らぬの「お尻ぺんぺん」で逃げたということだ。そしてそれは、自民党の長期政権下で決定的になる。

 最近は「敗戦記念日」という傾向が強いが、自虐趣味なので私個人ではやめることにした。戦争に勝ち負けは当然で、負けることをここまで自虐的に考える必要はない。

 むしろ政府は、外国に対して土下座を繰り返すぐらいなら、日本国民に対して、戦争の総括を行って責任の所在を明確にすることだろう。それが成熟した独立国というものだが、その面からも、日本がアメリカの「植民地」か「自治領」程度に終わる理由になっている。

 日本に侵略された国で、過去に一度も外国を侵略したり、国内戦争を起さなかったような国などは皆無である。そんな国に向け、日本人だけ病的に土下座を繰り返している。

 世界で日本だけが戦争を起したわけではなく、極論すれば、国際的には「外交の最終手段が戦争」とされ、今も国際上認められる行為である。まして日本が戦争を起した頃、侵略戦争は全く禁止されていなかった

 それが自民党の政策で、外国(特にアジア)に土下座を繰り返した結果、朝鮮人や中国人に足元を見られ、今も「侵略国家小日本」というレッテルを貼られているだけなのだ。

 それさえ叫んでいれば、日本人は萎縮して朝鮮人や中国人の言うことを聞くからである。中国などは、毛沢東の時代にチベットを侵略し、100万人規模の大虐殺を行った大侵略国家である。朝鮮人も、元寇の際、モンゴルに手を貸して対馬を侵略し、老人を虐殺し、女子供の手のひらに穴を開け、そこに縄を通して連れ去った民族だ。勿論、日本も豊臣秀吉の時代、朝鮮を侵略している。つまり戦争を起した国としてはどこも同格なのだ。

 にもかかわらず、終戦後、アメリカ主導で確立した日本政府は、土下座だけすれば済むとばかり、重要な戦争原因と責任問題を、「東京裁判」の結果に任せてペイにしてしまったのである。

 開戦に積極的だったのは、海軍よりも陸軍だったことは間違いない。外国事情に精通する海軍より、井の中の蛙に過ぎなかった陸軍が、やたら強気で、政権に陸軍大臣を置いて政策まで牛耳っていた。

 それは今の官僚と同じで、憲法で陸軍大臣の身分が保障されていたため追い出せなかったのである。

 当時の海軍は、薩摩(鹿児島県)出身者が牛耳り、陸軍は長州(山口県)出身者が牛耳っていた。しかし、薩摩の西郷隆盛が「西南の役」で国賊になったため、長州が勢いづき、大臣クラスの多くを長州が占め、陸軍が国策を操るまでに勢力を拡大した。

 長州といえば、昔から後先も考えずに猪突猛進で掴み掛かる癖がある藩だった。武力(奇兵隊)を用いて「元治の内戦」というクーデターを決行したのも長州で、これが後の「・26」に継承され、日本が長州の意のままに大戦へと操られた温床となる。

 さらに長州は、幕末期から、下関を通る外国船の全てを後先なく港の砲台で攻撃した藩だった。結果、「戦争」を起し、英国ユーリアラス号を筆頭とした米、英、蘭、仏四カ国連合艦隊を相手に徹底的に打ちのめされ、焦土と化したのだ。

 それはまるで、「平洋戦争」の有様を見るようで、そんな藩が勝手に起したのが太平洋戦争と思えば、山口県の責任は、終戦直後に一度は追及されておくべきだった。勿論、世代が変わった今では無意味だが、流れとしては知ってておくべきだ。

 実際、長州を中核とする陸軍は無茶苦茶だった。終戦を告げる「玉音放送」を流そうとした昭和天皇に向け、当時の天皇警護の陸軍・近衛師団は、機関銃を昭和天皇の寝所に向けたことが知られている。これは明らかな長州の逆賊行為である。

 終戦後、自民党の歴代総理大臣を次々と輩出したのも長州(山口県)で、明治政府初代総理大臣の伊藤博文を筆頭に、戦後も岸信介、佐藤栄作、安倍晋三(本籍山口県)がそうで、太平洋戦争の総括など、自民党の政権下でやるはずがないということだ。

 戦争の総括をするにも、自民党を権力の座から引きずり落とさねばならないのである!

|

■第89話 自虐が日本像を決定する!

 の日本人は異常なほどの「自虐性」をもっている!

 自虐とは、己の存在を極端に否定し、己を虐待することで満足を得る一種の「マゾヒズム」のことで、現代の日本人が等しく抱く「自虐史観」にも表れている。「戦争を起してすみません!」というアレだ。まるで世界中で日本人だけが侵略戦争をしたと謝っている。

 マゾヒズムはサディズムと対極にある。サドとマゾはスイッチ一つで簡単に切り替わるとされ、事実、戦前・戦中の日本は、アジア人を人扱いしない暴虐ぶりを行い、明らかにアジアに対するサド国家だった。

  根性や精神を入れると称して“殴る”のもその表れで、日本軍ではびんた殴る行為は習慣化していた。勿論、アジア人に対しても同じ行為を繰り返したことは言うまでもない。だからアジアの記憶に残る日本兵のイメージは、よく殴ることだ。

 それが敗戦によってスイッチがサドからマゾへ急に切り替わったのだろう。その点でいえば、日本人は一種の「性的倒錯集団」といえるかもしれない。

 現在、マスコミでもてはやされ、茶の間で大喜びされる人種は、「デブタレ」という醜いほど太ったデブタレントたちで、さらに典型的なのは「ゲイタレ」の存在である。

 TVで「オカマ」がもてはやされ、視聴者がそれで大喜びする様を見ていると、世界でホモを公共電波に乗せ、国中に垂れ流す国は日本しか存在しないことに気づく。これを精神障害の一種「性的倒錯/パラフィリア」と言わずに何なのだ。

 日本には文化として“歌舞伎宝塚”を生み出したという声も聞こえそうだが、それが直接“ゲイ”と結びつくことはない。そういう文化は古代ギリシア劇等々、外国にも多く存在するが、本物のゲイを公共電波に流して喜ぶ国民性は日本人以外に存在しない。海外では何処でもゲイをTVに出す行為は嫌われる。

 日本人の自虐趣味は、「綾小路きみまろ」の毒舌ライブにも表れてくる。

 老人たちに罵詈雑言を浴びせる彼独特の話術に、老人達が大喝采を送る。罵倒される当人が大喜びするのだから尋常ではない。それも腹の底から笑い転げ、涙を流すほど喜んでいる。これほどの自虐趣味は他に類例が無い。しかしこれは老人だけではない。

 関西芸人たちが、東京のTVで司会をするとき、人を馬鹿にするような言葉を連発的に浴びせている。が、それをやればやるほど東京ではドッと受けるのだ。特に若者たちは大喜びし拍手を送り続ける。関西では喧嘩になることでも東京では大受けし、人気もさらに急上昇していく。

 この国の“自虐度”はどう考えても普通ではない。自虐が今では「文化」にさえなっている!

 その日本人の性癖を利用し尽くすのが世界である。自ら率先して世界に土下座し平伏するなら、その国の頭を蹴飛ばそうが踏みつけようがかまわない理屈になる。やればやるほど逆に気を使ってくれ、蹴飛ばされた自分が悪かったと頭まで下げてくれる。

 韓国人は、韓国に土下座する自民党の姿を見て、日本の領土「竹島」をちゃかり頂戴し、中国も同じく「尖閣諸島」を頂戴する。ブッシュ(ジニュニア)大統領も、アメリカに平伏するしか能がない日本人を見下しながら、「竹島は韓国人のものである!」と表明し、同じ理屈で尖閣諸島も中国領と認める可能性がある。

 さらにアメリカは、北朝鮮にも「拉致問題」と関係なく、「テロ支援国」の看板を外すことを決定した。日本人は自虐民族なので、文句を言わず土下座を繰り返すことが判明しているからだ。

 日本人はこう考えているように見えて仕方がない。「日本人は世界で唯一の侵略戦争を起し、唯一植民地を作った国で、世界に対して謝罪し続ける悪徳国家」と。だから日本人は今も世界に向けて一方的に土下座を繰り返す。

  ここで何も知らない人のために申し上げておこう。日本全土を沖縄化し、アメリカ軍の基地で埋め尽くす計画が自民党の元で進行中だが、沖縄を含む日本の全てのアメリカ軍基地の周囲に「」が埋めてある。何のためかご存知だろうか?

 日本人がアメリカ軍基地を攻撃してきた場合のためである!!

 さらにこれも申し上げておこう。現在、「IAEA/国際原子力機関」がイランのウラン濃縮問題で苦労しているが、IAEAの査察を含む監視が最も必要な国はイランではない。IAEAが最も信用しない国はどこなのか?

 それが日本なのである!!

 IAEAの監視で最大予算を使う対照国が日本なのだ!つまり世界の何処も、異常なほど自虐的に土下座をする日本人などを信用していない。

  それなら、「さらに土下座して謝りつづけなければ」と思うのが今の日本人だが、アメリカの傀儡政府で、奴隷管理に躍起の自民党は、逆にそう思わせようと絶えず努力を繰り返す。「アメリカ様に逆らうと大変なことになる!」というのがそれだ。

 しかし、「ベトナム戦争」後、全島からアメリカ軍基地を追い出したフィリピン人たちは、現在も平気で生きているし、国政舞台の中で経済発展している。

 こんな国が国連の「常任理事国」 に立候補しても相手にされないのは当然で、アメリカなどは「アメリカの植民地如きが何を言うか」といわんばかりの対応で、逆に、絶えず噛みついてくる北朝鮮や韓国には優遇する態度を示す。

 それは当然で、韓国も北朝鮮もれっきとした独立国だからだ!

 こういうことを知ると、今度は一気に振り子が極端に動くのが日本人である。“中間”が無い。

 だから日本人は真の意味での中道ではない。中道とは日々独立維持に努力を惜しまない「スイス」のような国をいい、日本などは世界のどの国も中道国と思っていないし、むしろ異常な国民性なので信用できないと考えている。

 要は自虐民族なので気味が悪いのだ!!

|

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »