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第94話 自民党政権が居座るほど日本の危機が増大する!!

 界に何が起きてもおかしくない危険な状況に直面している時、自民党の福田康夫総理大臣は、「私は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです!」で日本国民をあっさりポイ捨てにした。

 仮に自分を客観的に見られるなら、自分に政治能力がないことが最初から分かっていたはずだろう・・・・・明らかな矛盾発言である。

 今度の自民党総裁の麻生太郎は、安倍晋三と福田康夫の「二大ポイ捨て内閣」の閣僚だった男だ。それが、自分には何の責任もございませんという顔で、ケロッと総裁選挙に出てくる。その神経がすでに「KY」だが、それより自民党自体が完全にKYで固まっているように思える。

 世界中が、サブプライム問題で不安定になり、アメリカ証券大手「メリルリンチ」の破綻問題でウォール街が戦後最大の金融危機に直面し、速攻で証券大手「リーマン・ブラザーズ」の経営破綻とつづき、さらに保険大手「アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)」の経営悪化と、いつ「世界大恐慌」が勃発するか分からないような金融危機の状況で、自民党は、日本中を「総裁選挙」のお祭り劇で練り歩いていた。

 それも、今までなら全国4箇所だったところを、17箇所も巡行するという能天気ぶりである。案の定、マスコミも一般もしらけてしまった。

 途中、やばいと感じた小泉純一郎元首相が小池百合子の全面支持を打ち出したが、時既に遅し。シラケムードは一掃されるどころか、山を転がり落ちる岩と化してしまった。外国記者団もあきれ果てる失速ぶりで、自民党の目論見は見事に外れてしまう。

 そこで麻生がなんと言ったか。 「10月26日に総選挙など誰も言っていない!である

 このままのシラケ状態で「衆議院選挙」に流れ込むと、自民党は盛り上がりを無くした失速状態で選挙に出る羽目になる。そこで、麻生は事もあろうに、世界状況を持ち出した。「世界がこんな状況で(国民を思うと)総選挙などやれますか!」である。

 思わずオイオイである。さんざ無駄な時間を、自分たちの勝手な総裁選挙で奪っておいて、自民党ムードが盛り上がらなかったら、今度は世界状況で総選挙をしない・・・・・・・・もし自民党有利のムードが最大限に盛り上がっていたら、そのまま総選挙に持ち込んでいたはずだろう。これだけで麻生という男の薄っぺらさが読み取れる。

 自民党の総裁選挙が失速状態に陥ったとき、それを援護するため急に出てきたのが「日本経団連」である。それが「自民党と民主党の総合評価表」だ。内容の大体は以下の通り。

 自民党は改革に努力しているがまだ発展途上である。しかし、経済面では立派にやっている。一方、民主党はガソリン代の値下げなど、国を混乱状態に陥れるなどで減点の対象。さらに政局中心で経済政策は期待できない。

 ガソリン代を再度アップして、国を大混乱に陥れた自民党は良しということか?

 というか、要は自民党への援護射撃である。それはそうだろう。金持ち優遇、大企業優遇、弱者切捨てが自民党改革の中心だからで、民主党が政権をとると、国民優先の政治に切り替わる。

 さらに「政官財癒着構造」が維持できなくなって困るのは経団連だからだ。

 裏を返せば、彼らから援護射撃を受けねばならないほど、自民党は弱りきっているということだ

 日本の有権者は、いつまで時代遅れで改革一つできない自民党を、政権トップの座に居座らせておくつもりなのだろうか?

 

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