■Bー45 民主党は発足当時から2分する運命にあった
以前、九州のあるFM放送でも語ったが、小沢一朗は、今年の「参議院選挙」の後、民主党を2分し、2大政党政治を作る計画だった。
それが達成できれば、小沢の役目は終わるのである。
その際、自民党は完膚なきまでに破壊しておく必要があった。そうせねば永田町の残党が残り続けるからだ。それが小沢の戦略で、アメリカに迎合し、官僚と一体化する自民党だけは完全に根切りにせねばならない。
それに恐怖した霞ヶ関官僚組織は、「検察とマスコミ」が手を組み、民主党のイメージダウンに徹する戦略に出る。
民主党も手をコマ苗いていたわけではない。検察のリークを禁止するため様々な手を打ったが、NHKをはじめとした全マスメディアが、情報を自由に得る権利の侵害とがなり立て、検察からのありがたい「ご託宣」を全面支持姿勢で応戦した。
検察トップは「よしよし可愛い奴らだ」と、さぞやほくそ笑んだだろう。新聞、TVは完全に国家警察側(権力)に従ったからである。
今、バラバラと自民党から出ている連中の実態は、自民党そのものである。舛添要一にしても渡辺らと同じで、参議院選挙後、少しでも有利な条件で自民党に舞い戻るつもりでいるのは歴然で、結局は元の木阿弥となる。
要は、今の自民党は古い派閥が牛耳っているため身動きできず、新たに自分の派閥を作るため「新党」という名で誤魔化し、一時的に避難したに過ぎない。
結果、参議院選挙で民主党が過半数を割れば、日本を実質支配する検察にとって最大の喜ばしい事となる。以後、必ず「検察省」格上げを狙い、戦前の特高警察以上の権力を獲得するだろう。旧ソ連無き今、公安警察がなぜ残っているかも日本人は何も考えない。
今の多くのマスコミトップ連中(自民党支持者が圧倒的に多い)も、ホッと胸を撫で下ろすことになるが、自分たちが権力に迎合した事実だけは何が何でも認めないだろう。
馬鹿なのは、そのマスメディアに洗脳され、毎日踊り狂った国民である。これで戦前に戻る最後の壁がなくなることも知らず、一時の鬱憤晴らしに酒を飲んだだけで終わりとなる。
アメリカは鳩山民主党の案を選挙までOKしなければ、後は日本人の方が勝手に「鳩山は嘘を就いた」で、民主党はガタガタになる。もしアメリカが選挙前にOKを出したとしたら、それに見合う何らかの約束を取り付けたということだ。
アメリカは損得でしか動かないし、外国の全ても同じである。損得勘定は汚いというのは、所詮14歳程度のガキと同じだ。
ワシントンポストのリークがその典型で、露骨なまでの嘘でも、今の日本人の馬鹿な頭なら簡単に騙せると高をくくっている。
前にも言ったが、「日本にアメリカ軍基地を置いてやっている」というのが本当の姿だ。アメリカは、沖縄や日本から「地上基地」は出て行けと言われるのを最も恐れている。
その言葉を発する可能性が最も高いのが小沢一朗で、何が何でも検察とマスコミを駆使し、アメリカの奴隷から開放しようとした田中角栄と同じく、国会議員から完全追放させる必要がある。
田中は、アメリカの石油支配の枠から日本を開放するため中国に接近、原子力の廃物処理もヨーロッパに任せる、一種の「3元外交」を達成しようとしていた。
が、奴隷が何をするかと、アメリカ政府が仕掛けた田中だけを狙い打つ「ロッキード事件」を国内で暴露させ、日本の検察&裁判所ぐるみで田中を追い落としたのである。
ヨーロッパ各国の首脳は、田中と同じピーナツを受け取っていても、誰一人と監獄に入るどころか、辞任さえしていない。外国の方が大人だったということだ。
小沢の役目は、結果的に、今の危険すぎるアメリカの世界戦略の中で、日本が最前線に置かれないよう最善を尽くすことだが、日本人のほとんどはそれに気づかない。
小沢は何も語らないというが、そんなことを世界戦略も何も知らない白痴同然の日本人に語ることは非常に危険である。
まず右翼が黙っていないだろう。日本の右翼はアメリカの駒で動くからだ。
もし、次の参議院選挙で、新党ブームでバラバラに分かれた自民党が、勝たないまでも善戦した場合、間違いなく“数の理論”で新党の連中は自民党に集合する。
その場合、大臣職が目当てで、国会議員で一生楽に食って生きたい東国東などは、再び「自分を大臣にしろ」と言い出すかもしれない。
小沢に「古い自民党」と揶揄する自民党(言う権利はあるのか?)は、その口の根も乾かぬ内に、昔に舞い戻るだろう。だから谷垣禎一は平然としていられるのである。
昔から、日本の政治は“三流”といわれてきたが、三流なのはそんな選挙をしている日本人の方である。
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