« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »

2010年7月の3件の記事

■Bー53 脇の甘さ&付和雷同

 前にも記したが、民主党総理大臣の菅直人は“脇の甘さ”が致命的欠点だった。

 それは伸子夫人が昔から忠告していたにも関わらず、鳩山&小沢のW辞任で一挙に民主党への支持率が60パーセントを超えたため、調子に乗って“自論”をぶちまけてしまったようだ。

 それが「消費税10パーセント台アップ論」だ。

 選挙前に税金を上げることを表明した政権は必ず倒れるというが、それはヨーロッパでも同じで、菅が学んだイギリスでも、税金のアップは選挙に勝利した後である。

 そんな常識も、菅は無視し、結果として選挙の惨敗、脇の甘さを露呈した。

 おそらく自民党が消費税10パーセントアップを表明したため、前から菅の自論だった消費税アップを口走ったと推測できる。

 要は脇が甘いのだ。野党が言うのと与党が言うのとでは全く違う。そんな常識も忘れてしまったようだ。

 一方、有権者は「腹立ち紛れで選挙する」選挙民が大多数のようで、自民党が政権を奪還しても、次も腹立ち紛れで民主党(存在するかどうか分からないが)に票を入れる者が大多数になるだろう。

 よって、今の有権者の政治センスでは、毎年、総理大臣の顔がコロコロ変わる事態にもなりかねず、結果として日本人は世界の笑いものになる。というか、既にそのレベルなのだが…国としての信用も完全に吹き飛ぶだろう。

 こういう連鎖も「付和雷同」といい、これから先も簡単に「検察」に操作され、マスコミに誘導されることは間違いない。

 マッカーサーと当時のシンクタンクが分析したように、“日本人は12歳の頭しかない”ようだが、それだけ地方老人が追い詰められているともいえる。

 が、地方が疲弊した最大の元凶は自民党だったはずで、今回、その自民党に票を入れた老人たちは、菅の消費税アップに頭がプッツンしたということだろう。

 それでも腹立ち紛れの投票行動だったことは間違いなく、政治センスが近視眼という点は変わらない。

 東京など都心部と全く逆の選挙結果が出たのもその表れで、東京では民主党候補の2人が早々に当選確実となったが、自民党候補の当確は大分後になってからだ。

 これは有権者の政治センスの違いを如実に示すデータだろう。

 どちらにせよ、この国の有権者の多くは、先を見るより、怒りに任せた気分で票を入れる思考の持ち主が急増したことは間違いない。

 そこで出てくるのはやはり“小沢一郎”で、発足早々自爆でジリ貧に陥った菅は、政局の後始末と行き所を小沢に頼み込むしか手が無くなった。

 連立相手との交渉は菅にできても、今や勢力を拡大し、総選挙まで打ち出す自民党との交渉に小沢は欠かせない。

 菅が“イラ菅”で反発すれば、小沢が民主党を出ることで民主党を叩き潰し、ガラガラポンの政界再編にもってく可能性が大きくなる。

|

■Bー52 参議院選挙の政党分析

自民党(右翼・保守)

 長年の政官癒着による怠惰、借金漬、天下り、莫大な額の無駄遣い、失敗の連鎖を全て隠して選挙に打って出る。かわりに民主党に全責任を押し付ける。

 自民党の実態とは、先の「衆議院選挙」を思い出せば分かるように、若手のほとんどが落選し、日本を駄目にした張本人の老獪議員たちが大勢生き残っている。

 自民党は「公約は破るものだ!!」を何度も公言してきた政党で、実態は昔と何も変わっていない。

民主党(リベラル)

 民主党がマニフェストを完全に実行できなかった最大の理由は、自民党の愚策による経済停滞によって起きた税収の大激減にある。

 「外国人参政権」と「夫婦別姓」問題は、民主党内でも一枚岩ではなく、参議院で過半数を得たら、スグに実行されるものではない。特に夫婦別姓は自由意志で選べるもので、強制とは全く違い、自民党の嘘で相等誤解されている。

 小沢前幹事長は、最終的に民主党を二分する計画だったため、民主党が参議院選挙で勝利すれば、可能性として、その後、小沢は民主党から出ることになるかもしれない。その場合、旧式で化石化した右翼・保守が弱体化し、新たな時代の保守が台頭する可能性が出てくる。

公明党(創価学会)

 長年、自民党を支えて日本を沈没させた責任を一切語らず、せこい問題や揚げ足で民主党を徹底攻撃する方針。

 公明党が「外国人参政権」を認める運動をするのは、中国、朝鮮半島、そしてアメリカに、創価学会を受け入れやすくしてもらい、創価学会の池田名誉会長にノーベル平和賞を与えてもらうためである。

 過去の自分たちの失敗の全てを民主党に負わせることで、改革意欲がある有権者を失望させ、モチベーションを下げさせることで、参議院選の投票率を下げる。すると、創価学会の組織票が効いて、公明党の候補者が有利になる。公明党の目的と本音は、自民党と同じく、低い投票率にすることにある。

 選挙が近くなると、創価学会は学会員に対し、知人・友人・親戚らを入信させるチャレンジを出してくる。票を増やすためなら、学会員を一時的に引越しさせる行為も平気で行う集団だ。これは巨大宗教団体が選挙を通して政治を牛耳るカルトの典型といえる。

みんなの党(第2自民党)

 渡辺代表は、最近、「民主党とは絶対に組まない!!」という大失言をした。

 つまり参議院選挙で勝利すると、好条件で自民党に戻る計画をもっていることになる。小政党では何も出来ず、大政党(自民党)と連立しなければ、自分たちが掲げたアジェンダ一つ実行できないからである。

 弱体化した自民党は、数を維持するため渡辺に美味しい餌(アジェンダを通してやるという好条件)で迎えることで説得を開始するだろう。

 仮に参議院選で成果を上げれば、自民党と組むことで勢力を伸ばし、次の総選挙までに自民党から総裁に請われることを渡辺は期待している。

たち上がれ日本(老人党)

 病弱の老人2トップの右翼政党で、本当に立ち上がれるのかさえ疑わしい。

 平沼赳夫と与謝野馨は、「郵政民営化」で最も対立した水と油の関係。それを石原慎太郎東京都知事の仲介で、何とか一緒になっているだけで、いつ崩壊するか分からない危うい政党である。弱小政党の間だけの関係と考えられる。

 どちらにしてもこの政党には未来はない。参議院選挙の後、自民党に舞い戻ることだろう。

国民新党(虎の威を借る狐)

 先の衆議院選挙で、国民が民意で選んだ民主党を、小政党の亀井静が振り回す光景は、国民から必ずしも好意を持って受け入れられたとは思えない。

 不快を感じた有権者も多いはずで、その反動が参議院選挙で出てくる可能性がある。

社会党(経済が全く分かっていない)

 「駄目なものは駄目」は、少なくとも政治ではない。政治は相手との妥協で動く以上、社民党は政党としての体を成していない。

 金持や大企業の税金を上げたりしたら最後、外国に拠点を移されるだけである。欧米でもそんな愚策をやった国は無い。

共産党(経済が全く分かっていない2)

 社民党より幼稚な政党で、消費税以外は、反民主で自民党と発言が似ているのはその表れだろう。あのイデオロギーと頭ではアメリカに対抗できるとは到底思えない。

改革クラブ(桝添の天下り先)

 反自民だったにも関わらず自民党から立候補し、大臣となり、今度は自民党から出るのに新党も起さず、小政党「改革クラブ」に天下った桝添は、官僚的な人間というしかない。

 桝添の正体は、厚生大臣の時代を見れば一目瞭然だ。ほとんど官僚の言いなりで過ごした政治家である。だから自民党の若手は誰一人ついて行かなかった。

 口と行動がこれほど大きく一致しない男も珍しいが、騙されやすい有権者は、一時、総理にしたい政治家ナンバー1に上げていた。口先の勢いで騙す時代は小泉で終わりにするべきだが、政治の世界では中々無くなるものでもない。

|

■Bー51 大相撲を分割せよ!!

し前、あれほど大騒ぎになった「朝青龍事件」は一体なんだったのか?
 あの時は、横綱の“人格”や“品位”を、「横綱審議委員」だった女性脚本家・内館牧子や、外部委員の漫画家・やくみつるらが取上げ、「辞めろ、辞めろ!!」の総攻撃を仕掛けていた。

 中でも内館は、前から朝青龍を個人攻撃して憚らなかったが、基本的に「日本力士のように立派な精神力を持てぇえ キイィィィィッ」を連呼していたことになる。
 今思えば「おいおい」だが、品位が欠落していたのは大関・琴光喜をはじめとする日本人力士勢の方だったわけで、モンゴル力士やロシア・ヨーロッパ勢は、一人も暴力団主催の「野球賭博」と関係していなかった。(2010年7月4日現在)

 曰く、外国人力士たちは祖国の家族に収入を送り、日本人力士たちは泡銭として娯楽に使う…どうやら内館らは、上っ面しか見ていなかったことになる。

 なぜなら朝青龍が殴った相手は暴力団で、斜から見れば、朝青龍は暴力団に立ち向かった構図さえ出てくる。
 しかし、どうせ「私どもは横綱審議委員であり、一般力士の品位をチェックする立場にございません」で内館などは逃げるだろうが、本質に「日本力士像が乱暴者の朝青龍如きに汚されてたまるものか」の底意があったことは間違いない。

 元々、日本は江戸時代頃から「ヤクザ国家」で、死語となったが、日本中に網の目のように存在した「博徒」や「的屋」も、今では「暴力団」で一括りになった。

 が、彼らは本来、興行を仕切る連中で、騒ぎを抑える用心棒の役目も果たしてきた。だから芸人も舞台を開く際、地元の仕切り屋だった彼らの許可が必要だったし、相撲も横綱(当時は大関)が顔を出さなければならず、その風習は戦後も継続していた。

 
 歌謡界の女王だった美空ひばりにも、山口組がついていたように、今も暴力団と芸能界は、どこかで表裏一体の関係でつながっている。
 

 それは相撲界も同様で、問題は相撲が“国技”とされている点だ。国技が暴力団と表裏一体では示しがつかないわけだが、今や外国人力士が上位を独占する中、国技とは到底いえないだろう。

 同じ国技でも、柔道は“神事”ではないので、たとえフランスに本部を置き、外国勢に独占されても相撲とは意味が違う。
 

 相撲は外国人力士に手を出した時点で、神事を汚した。もし、外国人力士を導入するなら、最小限、「帰化」を条件にするべきだ。

 なぜなら神事とは日本人が行うべき祭儀で、それが原初からの決め事だからである。

 ついでに言えば、女神輿も邪道となる。氏子は男子に許されたもので、女性には許可されていない。それは女性が土俵に上がる問題と同じで、このあたりを有耶無耶にするかぎり、日本の今の沈没状況は永久に終わらないだろう。

 まして拝金主義に陥り、本質を忘れて踊り狂った日本人に神の手は来ない。
 

 これは、「外国人参政権問題」も同じで、帰化を絶対条件にしないと、日本はたちまち相撲界と同じ混乱状況に陥るだろう。

 憂うべきは「日本相撲協会」の甘えの構造である。全ての問題が今の相撲協会にあるからだ。古い体制・体質は、ある意味で古い日本文化の一つとして許容してもいいが、反応と対処の仕方が全くお粗末というしかない。

 権威ばかりが先行し、己を守る自己防衛と、隠蔽に終始する醜い姿は、甘えとしか言いようがない。要は「危機管理能力」が完全欠如しているのである。

 一つの例が、名古屋場所をゴリ押し同然に開催したことだ。時間切れを狙った悪質な操作ともいえ、NHKがそれに加担すれば、甘えに更なる甘えを加える構造が加速するだろう。

 特別調査委員会の伊藤滋座長(早大特命教授)が、会見の席で、慣れない報道陣のフラッシュに不平を言うと、隣の武蔵川理事長が「もういいだろう。撮っただろう。(会見を)やらないぞ」と凄むシーンが日本中に流された。これは理事長が発した下々への命令だった。
 

 この恐るべき行動は、とても謹慎を受け入れる平身低頭の姿勢とは程遠い。言い換えれば、長年の親方日の丸状態に慣れ親しんだ者の行動。つまり虎の威を借る狐と同じ甘えと虚勢を垣間見る思いがしたのは筆者一人ではないだろう。

 要は、表面だけ大人しくしていれば、国技なので国民は受け入れざるを得ないという“驕り・高ぶり”が理事長の姿勢ということだ。とても厳罰を受け入れる姿勢ではない。

 前の北の海理事長と同じく、上がアレでは、下も必ず駄目になるだろう。

 案の定、名古屋場所開催が決定した段階で、相撲協会の一部から、「なにも特別調査委員会の言うとおりにする必要は無いだろう」と言いはじめた。喉もと過ぎればで、自民党と全く同じ体質ということだ。世の中から浮いているのである。

 もはや外国人力士に支配される神事は全く意味が無い。よって相撲を国技から外し、プロレスと同じ見世物相撲と、本来の神事相撲を分け、後者を国営で行うべき時が来たようだ。

 いっそ、上方相撲と江戸相撲に分けて競わすのもいいが、それでも今の貧弱な日本人では、いずれ外国勢に一掃されるだろうが…

|

« 2010年6月 | トップページ | 2010年8月 »