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■Bー58 「世界通貨戦争」の勃発!!

 日本人よ、『世界通貨戦争』が勃発したことを知れ!!

 いや、既に日本は、世界中から「宣戦布告」されていた!!

 菅直人が民主党代表選で勝利した直後、小沢一郎と行動力で並ぶことをアピールするため、菅は日銀と共に円高状況を阻止する「市場(通貨)介入」を断行した。日本一国だけの強制介入だ。何故日本一国だけだったのか?

 それは、日本以外の経済国の殆どが、日本と歩調を合わせる気など毛頭無かったからである。これは日本が“孤立無援”の状態に陥っていたことを意味する。

 その世界の動きに逆らう日本は、世界経済に対して「宣戦布告」したも同然となる。だから日銀はビビッて何もしなかったのだが、小沢が負けたことで菅に恩義ができ、“ご祝儀”で市場介入したというのが真相である。

 しかし、実際は日本が宣戦布告したのではなく、その前から世界(特に欧米)が日本に対して、“傍観と非協力”の姿勢で間接的に宣戦布告していたのだ。

 これは、戦前の日本潰しと同じ状況ができたことになる。

 その仕掛け人は、前回も今回も日本人が主人として仰ぎ従属するアメリカである!!

 アメリカは、世界の「基軸通貨」のドル札を、タダ同然に湯水の如く刷ることで莫大な利益を上げてきた。世界がこれを容認したのは、アメリカがドルを安定させる責任を負っていたからだ。

 しかし、オバマはドル安状況をアメリカの経済回復の起爆剤に利用すると宣言し、「連邦準備制度理事会 /FRB」 議長のバーナンキも、長期のドル安を容認する発言をして、基軸通貨国の責任を放棄した。

 これは経済的には信じがたいアメリカの裏切り行為だが、アメリカの横暴によって世界中が恩恵を受けるなら話は別である。日本だけを血祭りにして自国が生き残れるなら、黙って傍観するだけで利益が転がり込んでくる。

 事実、日本の円は、ドルに対して4月時点で12%高、ユーロに対して16%高、人民元に対して11%高、ウォンに対しても15%高の超円高にあり、9月は更に円高が進んだ結果、アメリカ、EU、中国、韓国は、何もせずに輸出超過で莫大な利益を上げていた。

 結果、輸出で成り立つ日本経済は破壊されるしかなくなり、倒産を避けるため会社ごと海外移転するしか生き残る道が無くなった。これは日本の最先端技術が海外に持ち出されることを意味し、日本人労働者のリストラの加速を意味し、更に言えば、日本の完全空洞化を意味する。

 プラス思考だけで捕らえれば、今回はそれを阻止する政府日銀の市場介入だった。が、アメリカは如実に不快感を示し始めた。 

 日本の市場介入の直後、アメリカ議会は、政府日銀が2兆円を超える規模の強制市場介入を、東京→ロンドン→ニューヨークで行い、一気に85円台まで円安になったことに怒り、日本を世界経済の敵として弾劾する動きを見せ始める。

 アメリカは、菅が経済音痴(事実である)で、円高状況も把握できないと踏んでいたため、アメリカに逆らう小沢が落選するよう、徹底してマスコミ操作で応援してきた。それだけに、裏切られた思いで怒りが込み上げている。飼い犬に手を咬まれた主人のようなものだろう。

 だから菅が優秀という気は毛頭ない。アメリカが怒り狂えば、菅に小沢を超えるだけの度胸も知恵もあるとは思えないからだ。実際、菅に以下の状況を打破する能力があるとは到底思えない。

 現在、アメリカ下院議会は、主人であるアメリカの承諾も得ず、奴隷の日本ごときが勝手に市場介入し、アメリカの利益を失わせた暴挙を許さず、日本の政治家と担当者を呼び出し、世界の前で吊るし上げる提案を歳入委員会長のレビン議員を中心に可決する動きを見せ始めた。

 アメリカは決して正義の国ではない。正義を悪用して巨大化した国で、今も昔も全く変わらない。

 事実、今の状況は、日本の戦前と全く同じ状況にある。当時、アメリカは、中国における利権を手に入れるため、満鉄を牛耳り満州国まで建国した日本を中国から追い出す策に出る。

 そのため「国際連盟」を最大限に悪用し、「リットン調査団」を中国に送り込んで、日本の追い出しを決行した。アメリカが中国を植民地化したいためで、ヨーロッパ列強も、日本を中国から追い出せば利益が戻るのでアメリカに従った。

 アメリカの言うことを聞かない日本に対し、アメリカは石油・鉄が手に入らないように締め上げ、日本から先にアメリカに手を出すよう仕向けた。結果「真珠湾攻撃」が起き、アメリカは被害国の顔で日本に宣戦布告を行い、原子爆弾で火の海にしたのだ。

 かくして戦前も日本は一部の国を除いて世界の敵にされたのである。

 それを今と対応させると、同じ構図が垣間見えてくる。

 今、日本は非常に危険な状況にあるが、今回の政局に対する責任を占める地方の老人たちは、TV漬けの中で、毎日、水戸黄門を観ながら「黄門様は立派だんべや」で過ごしている。老人にとって小沢を叩きのめす「検察」は、絶対に信用出来る正義の権化であり、黄門様なのである。

 その状況は、情報がシャットアウトされ、軍に服従する「読売新聞」「朝日新聞」などマスコミ誘導で嘘を流していた当時の軍官支配下の日本と全く変わらない。

 当時の日本の人口の殆どが教育の無い農民だったことを考え合わせると、権謀術数のアメリカに、地方老人の頭のレベルで勝てるはずがないのだ。

 その意味で、今回の日本一国による市場介入は、アメリカ経済に対する「真珠湾攻撃」にされかねず、アメリカのサジ加減一つで、世界の悪玉に仕立て上げられるかもしれない。

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