2017年1月元旦
■天照大神を復活させる「正月」の儀式!!
日本の正月は「歳神(としがみ)」を迎える儀式である。
「神道」の神である歳神は、あらゆる自然に宿る神々で八百万(やおよろず)の神々とされ、その歳神の最高神が穀物神である「天照大神(あまてらすおおみかみ)」である。
京都府丹後の「籠(この)神社」の極秘伝は、日本の神々は全て天照大神の分身「分け御霊(みたま)」とされ、すべての神々が同一神とされる。
つまり歳神とは天照大神であり、大和民族の「祖神」とされている。
日本人は最高神の御霊(霊魂)を年に一度、自分の家にお迎えするため、部屋を洗い清める「煤(すす)払い」を行い、その準備をする。
神霊を迎える前に、穢れ(汚れ)を掃い、身を清める意味がある。大掃除で家の内側を清めるのだ。
その日は12月13日とされ、今では13日にこだわらず年末に行えばいいことになっているが、神棚だけは13日に掃除するのが基本である。
旧暦であろうとなかろうと、その日が天照大神と関わる日だからだ。
12月も押し迫ってくると、「正月飾り」を飾り、大晦日(おおみそか)の前までに「門松(かどまつ)」を立て、「鏡餅(かがみもち)」を床の間に置き、「しめ縄」を入り口に飾る。
大晦日に全て行うのは、歳神に礼を欠く「一夜飾り」として嫌われたが、「御節(おせち)」は31日に準備するのが常である。
歳神は「初日の出」と共に降臨し、各家にやってくるとされ、道に迷わぬよう門口に門松を置いて家にお迎えする。その風習の延長が、初日の出を山頂で迎える「御来光(ごらいこう)」である。
現代では信じられないが、歳神は神霊であると同時に「死んだ神の霊」とされ、神の死霊は門松を目安に家々を訪れる。
しめ縄は、そのための‟結界(けっかい)”の憑代(よりしろ)で、そこがこの世とあの世の‟境(さかい)”であり、家の内が「境内(けいだい)」となるため、神霊を迎える聖域となる。
そのため、家長を筆頭に家族は、正装で大晦日から正月を迎えるのだ。
それは「葬儀」であり「葬式」である。だから日本の「年越し」は沈黙を守り、欧米のようにテンカウントの乱痴気騒ぎをしない。
家の奥間まで神霊を迎え、三段の鏡餅の前で、紋付(もんつき)袴(はかま)の正装の家長は、「節目(ふしめ)」の供物として「御節(おせち)」を振る舞い、神が蘇る儀式の「御屠蘇(おとそ)」を頂戴する。死んだ(屠殺)神霊の蘇りを願って祝うのだ。
鏡餅は三位階を表し、最も上に太陽を象徴する蜜柑(みかん)が置かれる。そしてそこは最も小さい。
この鏡餅を後に家族に振舞ったのが「御歳魂(おとしだま)」で、稲を齎(もたら)す神の体を象徴した。
つまり、歳神の体を家族で頂戴するのである。それはイーストを含まない固い餅でなければならず、その御歳魂が今の「お年玉」に変じた。
つまり、日本の正月とは「歳籠(としごも)り」であり、亡くなった神霊を迎えて慰める「葬式」だったのである。だから年越しである歳籠りは、家族全員が静かに過ごすのを常とした。
主人は「四方拝(しほうはい)」を行い、その象徴が鏡餅を置く四角い台「三方(さんぽう)」である。四方を向くのになぜ三方と呼ぶかというと、三面だけに丸い穴が空き、そこに通す丸い三本柱を象徴するからだ。
三方の柱の敬称が三方で、床の間か神棚(かみだな)に向かって穴の無い繋ぎ目の側を向けて置く。
三柱の神々なので「三宝」と記す場合もあるが、構造は蓋と箱の「対重(ついがさね)」である。事実、三方の中には、上下が外れる物もあり、昔ほど上下別になっていた。
『貞丈雑記』には、「ついがさねとは、三方、四方、供饗の総名なり。上の台と下の足とをつき重ねたる物なる故に、ついがさねといふなり」とあり、蓋と箱と見れば、下の箱に三宝が隠されているとする見方もできる。
三宝を三柱の神と解すれば、神道の最も古い三神につながる。
三柱の神々は、神道の「元初三神(げんしょさんしん)」「造化三神(ぞうかさんしん)」のことで、だから人々は、三神を拝することを「参(三)拝」といい、そこに至る境内の道を「参(三)道」と称した。
しめ縄も三本の縄を編んで作り、三柱の神を示唆している。
門口の左右に置く門松の竹が三本なのも、『古事記』の造化三神と『日本書紀』の元初三神の、それぞれ鏡合せの同一三神を具象化し、重要な客を迎える女性の「三つ指」も、左右三本づつ指を立てる門松と同じ意味を持つ。
三柱を上から見た神域(三角世界)に行けるよう、遺体の額に「三角巾(さんかくきん)」を付けた。
三角巾は「額紙(ヒタイガミ)」、あるいは「シハン」、「紙冠(シカン)」、「紙宝(シホウ)」「宝冠(ホウカン)、「護摩紙宝(ゴマシホ)」等と呼ばれる場合もある。
柱は「生命の樹(命の木)」の象徴で神を表し、境内の「御神木」を意味すると共に、人々の犠牲となった神の「人柱」を象徴した。
正月を「賀正」といい、そこから「御参賀(おさんが)」「三賀日(さんがにち)」が生まれ、正月が三日で終わるのも、三日で歳神が蘇るからである。それが「祝賀」の意味に変じた。
正月の締めくくりは、大晦日から年越し三日目(1月2日)に「書初(かきぞ)め」をし、小正月(1月14日頃)に神社の境内で、しめ縄などの正月飾りと一緒に、神主が火をつけて煙を天に昇らせる。
この神職の儀式を「左議長(さぎちょう)」といい、関西で左利きを「左ぎっちょ」と呼ぶのは、この‟左議長(ひだりぎちょう)”からきていると思われる。
蘇った後、しばらく地上で時を経た歳神が、神界へ昇天する行事を「火祭り」と言い、歳神の昇天と炎が関わる何らかの出来事を意味している。火炎に火の粉はつきもので、天から小さな火炎が舞い落ちる様子であろう。
日本人の正月は、歳神の死と蘇りまでの儀式であり、‟黄泉帰り”として新たな年を迎える死と復活を家族で体現する装置だった。
歳神を人柱の犠牲にする行為を、人々は「殺生(せっしょう)」と言い、「殺生なこと」の意味は“気の毒なこと”を表す。しかし、その先にあるのは‟殺したが生きかえった”ことを意味した。
だから単なる‟生死を分かつ”の「生死」と使われ方が全く違っていた。
それは、年明けの目出たさを意味し、沈んでも必ず顔を出す太陽(太陽神)を象徴した。
★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★
natuki&coco askado1 2013
★無料メルマガ登録のお知らせ!!
1月9日中に、登録してくださった方には、1月10日に行われる「非売品・飛鳥昭雄オルメカヘッドmini」10名様の応募資格(自動的)を得ることができます。
登録者には、毎回、最新の飛鳥昭雄の活動を記したメルマガ、「ASKADO News ☆飛鳥昭雄の情報発信Magazine☆」が届きます!!
※そのほか将来的に様々な特典を企画中です!!※
(特別登録フォーム↑)
※以前のファンクラブで登録済の方はNEWに移行されます。退会届を出した方は移行されません。
※再入会は可能です。
※ハンドルネームや住所、メアドなど、登録情報が代わった方は再登録をして下さい。
★★★★★★★★★★★★★
★★★★★★★★★★★★★
| 固定リンク
「日本国内問題」カテゴリの記事
- ■NHK「紅白歌合戦」は秋元独裁番組!?(2017.01.06)
- 2017年1月元旦(2017.01.01)
- ■Cー49/2014年4月15~2015年9月28問題!!!!(2014.04.16)
- ■C‐43/不正政治はアベノミクス裏で進める!!(2014.01.20)
- ■Cー42/原発反対運動はテロ行為となる!?(2014.01.03)